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Tuesday, October 13, 2020

社説 杉田氏への抗議 自民党は黙殺するのか - 信濃毎日新聞

 自民党は性暴力被害者らの抗議を無視し、幕引きにするのか。

 杉田水脈衆院議員の性暴力被害を巡る発言に抗議する13万6千筆超の署名だ。性暴力撲滅を訴える団体が党本部に持参したのに、受け取りを拒否した。

 党内会議で政府担当者から性暴力被害者の相談事業に関する説明を受けた際の杉田氏の発言だ。「女性はいくらでもうそをつけますから」と述べた。被害者が虚偽申告しているかの言い方だ。

 被害者は相手が否定すれば被害を証明するのが難しくなる。証言を信じてもらえず、不起訴になるケースも多いとされる。

 服装や外出の時間帯などを責められることもあるため、被害を訴えられないことも多い。内閣府の2017年の調査では、無理やり性交された経験がある人の56%は誰にも相談していなかった。

 杉田氏の発言は、被害者への偏見を助長して孤立させる。被害者らの抗議と署名が広がったのも当然だろう。

 自民党は問題の深刻さを理解しているとは思えない。杉田氏は当初、発言自体を否定。下村博文政調会長が口頭注意したのは発言の5日後だ。杉田氏は、ブログで謝罪したものの「女性のみがうそをつくかのような印象を与えた」とし、被害者への言葉はなかった。記者会見で説明するべきだ。

 署名を集めた団体は「自民党にも責任がある」として、野田聖子党幹事長代行に署名を提出しようとしてきた。それなのに野田氏は「党として署名は受け取れない」として拒否した。被害者に向き合うことすらできないのか。

 自民党内では、ジェンダーや性的少数者に対する無理解に基づく発言が続いている。

 麻生太郎財務相は財務事務次官による女性記者へのセクハラ問題で「はめられて訴えられているんじゃないか」などと発言。杉田氏は2年前にも性的少数者のカップルについて「子どもをつくらない、つまり『生産性』がない」と月刊誌に投稿し批判を浴びた。

 9月には自民党の東京都足立区議が「(性的少数者が)法律で守られているという話になれば(子どもが生まれなくなり)区は滅ぶ」などと発言している。

 発言が止まらないのは、旧来の家父長的な価値観を持つ議員が多いことに加え、党が問題発言をした議員を処分せず、放置してきたからではないか。被害者たちの声に真摯(しんし)に耳を傾け、問題を重く受け止めて厳正に処分しなければ、党の体質は変わらない。

(10月14日)

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