アルジェリア出身の作家・ジャーナリストで、カミュの『異邦人』をアラブ人の視点からとらえ直した小説『もうひとつの『異邦人』ムルソー再捜査』で知られる作家のカメル・ダーウド。
イスラム原理主義を一貫して批判してきたダーウドが、仏紙「ル・ポワン」の連載コラムで、イスラム原理主義のコロナウイルスに対する控えめな反応について考察した(コラムは3月19日に掲載)。
モスクが自宅での礼拝を呼びかけ
新型コロナウイルスの世界的大流行を前にして、宗教が謙虚さを示している。
伝染病に対して慎重な態度をとることで、イスラム教(とその他の一神教)は、ついに私的な空間での宗教的実践の恩恵を信じるようになったのだろうか? 法律では時間のかかった政教分離を、ウイルスは復活させることになるのだろうか?
冗談のような疑問だが、じっくり考えてみる必要がある。
まず留意しておこう。「南の」1~2ヵ国のイスラム教国家では、すでに大胆な先手を打っている。あれほど聖なる金曜礼拝が、集会にまつわるリスクゆえに中止あるいは禁止されているのである。
SNSでは、ムアッジン(注:礼拝の時刻を告げる人)が奇妙な祈りの呼びかけをしている動画が出回っている。儀礼の時間を告げつつ、聴衆に自宅で祈るよう促しているのだ。このように呼びかけるのは、数世紀以来初めてのことだろう。
イスラム国は戦闘員のヨーロッパ渡航を禁止
イギリスの複数の新聞によると、もっと過激なイスラム国(IS)は自らの「戦闘員」に対し、ウイルスゆえヨーロッパにあまり出入りしないよう命じているとのことだ。ただしすでにヨーロッパ在住の者に対しては、そのまま危険な活動をつづけるよう求めているのだが。
アルジェリアでは、この伝染病に直面して、宗教についての辛辣なジョークが飛び交いつづけている。ネット上では人々が、「少なくとも西洋人がワクチンを発明するまでは、神に西洋人を罰することを頼まないよう」イマームに(冗談だが)求めている。
しかしこうして茶化しながらも、人々は政治的には慎重である。というのもいかなる政治当局も、あえて金曜礼拝を中止するようには呼びかけなかったのだ。リスク管理は各人の善良なる意志に委ねられており、きわめて緩く、慎重さを欠いている。
さらに印象的なのは、この数世紀で初めて、砂漠のごとく空っぽになったメッカの広場が映し出されていることだ。そこに破局の予兆が見て取れるかはまだわからないが。
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