新大関の正代(29=時津風)を、協会トップの八角理事長(57=元横綱北勝海)が叱咤(しった)激励した。

前日3日目、正代は小結高安(30=田子ノ浦)に逆転の突き落としで3連勝としたものの、土俵下に落ちた際、左足首を痛めた。この日は患部をテーピングでがっちり固めての土俵。だが平幕の大栄翔(27=追手風)の押しに防戦一方。ケガの影響で左足を踏ん張りきれず、土俵際でも全く粘ることなく、アッサリ土俵を割ってしまった。

負け残りで土俵下で座布団に座る正代は、弱々しそうな表情を浮かべた。それをテレビ画面で目にしたのか、八角理事長は「番付で横綱、大関になったんだから気持ちでいくしかない。ケガをしようが何をしようが、出るからには情けない顔をしちゃ駄目なんだ」と看板力士としての自覚を促すように話した。ケガの影響は5日目以降も心配されるが「自分の立ち合いをするしかない。気持ちで負けちゃ駄目だ」と奮起に期待した。