F1バーレーンGPのオープニングラップで、ロマン・グロージャン(ハース)はダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)と接触した後、ターン3で137mphでバリアに激しくクラッシュ。
衝撃は50Gだったとされ、真っ二つになったマシンからは炎が上がったが、グロージャンはガードレールに突き刺さったマシンから奇跡の生還を果たした。
現在、両手の甲に火傷を負ったロマン・グロージャンは入院して経過観察しているが、ハースF1は次戦F1サヒールGPではグロージャンに代えてピエトロ・フィッティパルディを起用することを決定している。
多くのドライバーは、インシデントの重大性と発生後1時間以上も中断となったことで、リスタートに備えて集中力を維持することが困難であったことを認めている。
F1バーレーンGPで2位表彰台を獲得したレース後の記者会見で、マックス・フェルスタッペンを含めたドライバーには、ロマン・グロージャンのような深刻な事故があった場合にはドライバーにレースを欠場する選択肢を与えるべきかと質問された。
しかし、マックス・フェルスタッペンは、そのようなクラッシュが発生した場合でも、ドライバーにレースを継続しないという選択肢を与えるべきだという考えを拒否した。
「なぜレースをしないのかわからない」とマックス・フェルスタッペンはコメント。
「僕がチームのボスだったとしたら、彼をシートから追い出すだろうね」
「僕がチームのボスだったら、男がレースをしならいと言うなら『それなら君は二度とシートに座ることはない』と言うだろう」
同じ質問をされた7回のF1ワールドチャンピオンのルイス・ハミルトンは、ロマン・グロージャンが恐ろしい事故でも無事であることを可能にしたFIAの取り組みを称賛した。
「僕たちは安全規制当局者ではない。僕たちは仕事をするためにここにいる、そして、僕たちは安全を認識しているFIAを頼っている。僕たちは彼らを疑うことなく信頼している。だから、ノーだ。そうするべきだとは思わない」
また、マックス・フェルスタッペンの発言に対しては「君が僕のチームのボスにならないことを願っているよ。将来、君のドライバーになる人を気の毒に思う」とジョークで返した。
昨年、スパ・フランコルシャンのレースで、アントワーヌ・ユベールが命を落とした。そのレースにレースに出場したF2レーサーのジャック・エイトケンは、マックス・フェルスタッペンのコメントに反対した。
「彼がいかに間違っているかを彼に気付かせるような経験は誰も望んでいない」とウィリアムズF1の開発ドライバーを務めるジャック・エイトケンはTwitterに投稿。
「僕たち全員が人間だ。あのシーンはトラウマだった。特にロマンの状態はすぐに知らされなかったからね」
「僕たちはレースをするためにここにいる。確かにそうだ。でも、どんな状況でもというわけではない。彼が無事だと分かったことで、彼らにとってはだいぶ楽になったのは確かだと思う」
カテゴリー: F1 / マックス・フェルスタッペン / レッドブル / ホンダF1 / F1バーレーンGP
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