F1トルコGP後、ヘルムート・マルコは2021年末でF1から撤退するホンダと会談するためにイスタンブールから直接日本へと向かった。
レッドブルは、ホンダのF1エンジンの知的財産権と運用を引き継いで、2022年から2025年もしくは2026年に完全に新しいF1エンジンレギュレーションが導入されるまで、独自にプログラムを実行したいと考えている。
「2022年から独自にエンジンを使用できるかどうかについて財政コンセプトを作成しするために日本にいた」とヘルムート・マルコは Auto Bild に確認した。
「見通しは良さそうだし、我々はそれを管理することができそうだ。だが、決定的な要因はエンジン開発が2022年から凍結されるかどうかだ。そうでなければ、我々にはこの非常に複雑なパワーユニットを運用していくキャパシティはない」
「それは恐喝ではない。事実だ」
昨年末に凍結を反対されたルノーはあまり熱心ではないが、“妥協”する気はあるとしている。一方、メルセデスはすでに2022年からのF1エンジンの凍結に同意しており、今ではフェラーリもそれに続いている。
しかし、フェラーリF1のチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、2022年のF1エンジンの凍結の一部として、ライバルに追いつくことに苦労しているメーカーのために“エンジンコンバージェンス”のメカニズム、すなわち性能調整が必要だと考えており、メルセデスはその考え方に否定的だ。
「最も簡単な方法は、燃料流量を管理または対応させることであるのは確かだ。だが、まだ結論は出ていないと思う。それは我々が行っている議論の一部だ」とマッティア・ビノットは語った。
メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、その見通しに恐怖を感じており、「F1の終わりの始まりだ」と主張する。
「DTM(ドイツツーリングカー選手権)で似たよなことが行われているが、レース後に耳にするのは『まあ、マシンに5kgのバラストが積まれてなければ勝っていただろう』というような発言ばかりだ」
「F1はそのような状況を可能な限り遠ざけるべきだ」
しかし、ヘルムート・マルコは、今後エンジンメーカーが対処する新しい方法を推進している利害関係者はレッドブルだけではないと主張する。
「ロビー活動を行っているのは我々だけではなかった」とヘルムート・マルコは語る。
「FIAとリバティ・メディアも興味を持っている。凍結はコストも大幅に削減されるので、最終的には勝者しかいないだろう」
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