【グレンデール(米アリゾナ州)26日(日本時間27日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(27)が、有言実行のオープン戦1号本塁打を放った。ホワイトソックス戦に「1番DH」で出場し、1回の第1打席で初球を捉えた。プレーボール弾はメジャーでは初。心がけた“シンプル打法”で結果を残した。この日は先発予定だったが、開幕までの登板間隔を十分に空けるため、首脳陣と相談の上で回避。二刀流で出場予定の開幕アストロズ戦へ、万全で臨む。

昨年から継続している大谷と首脳陣の対話で、登板回避の結論に至った。当初はオープン戦の初登板(21日)から中4日、中5日、中5日で開幕まで3度の調整登板が可能だったが、2度に減らした。次回は中9日でブルワーズ戦に先発し、4月7日(日本時間8日)の開幕戦までは中6日。調整登板を1回削る一方で、十分に間隔を空けて状態を整えることを優先した。

代替プランは、開幕投手を正式に告げられた後に大谷が提案したという。「単純に中4日、中4日でいくと疲れるので、疲労がたまった状態で開幕を迎えなきゃいけない。スケジュール的にやっぱり難しい」。他の投手陣とは異なる調整法にマドン監督は「去年もそうだった。彼自身の調整プロセスを邪魔したくない。彼もこういう方法を好んでいるし、私も、100%サポートする」と話した。もはや、二刀流の調整に定型はない。大谷自身が体の感覚を元に作り上げていく必要があり、昨季の成績があるからこそ、首脳陣も全幅の信頼を置く。

マドン監督によれば、開幕戦の球数のメドは90球程度。今後は日々の練習やブルペン投球で状態を上げ、調整登板を1度挟んで仕上げに入る。大谷は「やりやすいようにはやらしてもらってるので、しっかりと1日1日、体調を見ながら自分でしっかり調整したい」と気を引き締めた。