天下の大エースでリーグ3連覇への号砲を鳴らす。巨人菅野智之投手(31)が開幕投手を務めることが1日、内定した。26日DeNAとの開幕戦(東京ドーム)のマウンドに向かう。自身4年連続7度目の大役は球団では上原浩治に並び最多タイ。過去6度の開幕マウンドは4勝2敗で、今季5勝目となれば、別所毅彦、斎藤雅樹を超え球団史上単独トップに浮上する。無双のエースが好相性のDeNA打線を踏みつぶす。

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敬意を込めて唯一無比のエースを指名した。原監督は「(菅野)智之、開幕行くよと。お願いしますと頭を下げた」と明かした。那覇キャンプ最終日の2月28日の早朝。自室の窓からカーテン越しに南国のまぶしい朝日がさし込んだ。迷いもなければ、迷う必要性もない。「これで1、2戦目が決まった」と3月26日からの開幕カードDeNA3連戦は初戦の菅野と2戦目の戸郷が固まった。

菅野本人は自覚と責任感をより一層深め、充実のキャンプを送った。2月1日にS班として東京ドームでキャンプイン。那覇入り後もブルペン投球時は明確なテーマを設定した。序盤はカーブ中心の縦変化、終盤はカット、スライダーの横変化を解禁し調整を進めた。キャンプ中の2月27日の練習試合・広島戦で今季初実戦登板し、2回2安打無失点。速球も150キロ超をマークした。

開幕戦に臨む無双のエースをデータも強力に後押しする。東京ドームでのDeNA戦はプロ通算12戦で9勝1敗、防御率1・45。同カードは16年7月9日から9戦無敗の8連勝中。自身7度目の開幕マウンドを白星で飾れば、球団史も更新される。球団最多タイの開幕投手で5勝目を挙げる、歴代エースを差し置き、球団史上単独トップに浮上する。

開幕まで1カ月を切り、今後はイニング数を伸ばし、より細部にこだわった調整へと進む。キャンプ最終日は「自分なりに光は見えていますし、収穫と課題もあったので東京に帰ってからまたそこらへんをつめて、3月26日を迎えたいなと思います」と話した。次回登板は4日のヤクルトとのオープン戦に先発する予定。大エースが盤石の態勢を整える。【為田聡史】

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