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Wednesday, September 9, 2020

【総裁選所見発表詳報】(2)石破氏「少数意見が尊重される民主主義を守っていく」 - SankeiBiz

 ■石破茂氏 時代認識について申し上げます。「100年に一度」という言葉がよく使われます。100年前に何があったか。1914年から18年まで第1次世界大戦でありました。世界で1億人の人が命を落としたといわれるスペイン風邪。1918年から1920年まで、世界で大流行いたしました。

 1929年大恐慌。1939年から45年まで第2次世界大戦。それが100年前の出来事であります。われわれは戦争を絶対に起こしてはならない。ウイルスで大勢の人たちが命を落とすような、そのようなことがあってはならない。経済が破壊されるようなことは絶対にふさがねばならない。そういう認識でおります。

 令和の政治を語るときに、平成とは何であったか。そのことに思いをいたさなければなりません。3つのものが終わったか、もしくは大きく変わったのが、平成の30年でありました。

 戦後が終わった。かつて(元首相の)田中角栄先生は「あの戦争に行ったやつがこの国の中心にいる間は日本は大丈夫だ。そうでなくなったときが怖い。だからこそ、よく勉強してもらわねばならない」。一兵卒として日中戦争に従軍された田中角栄先生は、生前、そう語っておられました。

 私は猪瀬直樹さんの「昭和16年夏の敗戦 日本人はなぜ戦争したか」。それを読むように多くの皆さま方にお願いをいたしております。昭和16年夏。20年ではありません。帝国政府は総力戦研究所を設立をし、陸軍、海軍、あらゆる官庁、日本銀行、同盟通信、30代の俊英を集めて、もし戦争したらどうなるか、徹底的な討議を行いました。

 全てのデータは開示をされた。国力の差、経済力8倍、鉄鋼生産量は12倍、自動車の生産台数に至っては100倍違う。全てのデータは開示をされました。出た結論。昭和16年の夏。「何があってもこの戦争だけはしてはならない」。そういう結論が出ましたが、なぜ戦争になったのか、ということであります。

 国民には正確なデータが知らされていなかった。メディアは戦争をあおった。そして権力とメディアが癒着をした、さらには、そういうことをすれば予算が削られる、そう恐れた軍部もあった。反軍演説をした但馬の代議士、斎藤隆夫(は)、衆院議員を除名になった。反対した者はわずか7名であった。

 それぞれが保身に走り、個の利益、全体の利益を優先したとき、国は悲劇の道を歩む。そのようなことを決して繰り返してはならない。戦後は終わったということを、私たちはもう一度心に刻まなければなりません。

 民主主義。終わったとは言わないが、大きく変質を遂げた。それが平成だったと思う。大勢の人が参加をしなければ民主主義は成り立たない。正しい情報が有権者に与えられなければ、民主主義は機能しない。少数意見が尊重されなければ、民主主義は機能しない。私たちは民主主義がきちんと機能するように、大勢の人が参加できること、正しい情報が与えられること、少数意見が尊重されること、民主主義を守っていかねばなりません。

 資本主義。大きく変質を遂げたと思っております。株価は上がった。有効求人倍率が全ての都道府県で1を超えた。企業は空前の利益を上げた。素晴らしいことであります。しかし他方、格差が拡大をしてはいないだろうか。一部の人だけに利益が及んでいないだろうか。東京一極集中が進み、集中の利益が毀損(きそん)されてはいないだろうか。=(3)に続く

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