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Sunday, May 24, 2020

EGFR遺伝子変異陽性の少数転移を伴う非小細胞肺がん患者に対するファーストライン治療としてのEGFRチロシンキナーゼ阻害薬+定位放射線療法、無増悪生存期間を有意に改善 - がん情報サイト「オンコロ」

2020年5月29日~31日、バーチャルミーティングで開催される米国臨床腫瘍学会(ASCO 2020)にてEGFR遺伝子変異陽性の少数転移(oligometastatic disease)を伴う非小細胞肺がん患者に対するファーストライン治療としてのEGFRチロシンキナーゼ阻害薬+定位放射線療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のSINDAS試験(NCT02893332)の中間解析の結果がSichuan Provincial People’s HospitalのXiaoshan Wang氏らにより公表される。

SINDAS試験とは、EGFR遺伝子変異陽性の少数転移を伴う非小細胞肺がん患者(N=133人)に対するファーストライン治療としてEGFRチロシンキナーゼ阻害薬単剤療法を投与する群(N=65人)、またはEGFRチロシンキナーゼ阻害薬+定位放射線療法を投与する群(N=68人)に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間PFS)、副次評価項目として全生存期間OS)を比較検証した第3相試験である。

本試験のフォローアップ期間中央値19.6ヶ月時点における結果は下記の通りである。主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はEGFRチロシンキナーゼ阻害薬+定位放射線療法群20.2ヶ月に対してEGFRチロシンキナーゼ阻害薬群12.5ヶ月、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬+定位放射線療法群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを38.12%(HR:0.6188, 95%信頼区間:0.3949-0.9697, P<0.001)統計学有意に改善した。

副次評価項目である全生存期間(OS)中央値はEGFRチロシンキナーゼ阻害薬+定位放射線療法群25.5ヶ月に対してEGFRチロシンキナーゼ阻害薬群17.4ヶ月、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬+定位放射線療法群で死亡(OS)のリスクを31.76%(HR:0.6824, 95%信頼区間:0. 4654-1.001, P<0.001)統計学有意に改善した。一方の安全性として、両群間で大きな差は確認されなかった。また、グレード5以上の治療関連有害事象(TRAE)、死亡は1人の患者でも確認されていない。

以上のSINDAS試験の中間解析の結果よりXiaoshan Wang氏らは以下のように結論を述べている。”EGFR遺伝子変異陽性の少数転移を伴う非小細胞肺がん患者に対するファーストライン治療としてのEGFRチロシンキナーゼ阻害薬+定位放射線療法は、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬単剤に比べて無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)を改善し、本患者の新しい標準治療になり得る可能性が示唆されました。”

First-line tyrosine kinase inhibitor with or without aggressive upfront local radiation therapy in patients with EGFRm oligometastatic non-small cell lung cancer: Interim results of a randomized phase III, open-label clinical trial (SINDAS) (NCT02893332).(2020 ASCO VIRTUAL SCIENTIFIC PROGRAM,Abstract No:9508)

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